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我々食用昆虫科学研究会が今年もサイエンスアゴラに出展します。

ナナフシモドキの回でも少し触れたのですが
「ノボリ」のようなものを使って
お客さんを引き込みたいと思っていました。

しかし、そのデザインが決まらないのです

1,昆虫は前面に出したい
2,食欲はそそるものを
3,写真や絵は逆効果?(食品として見られない?)
4,光らせたい

いろいろ考えあぐねた結果

「のぼりではない媒体」

を見つけました。居酒屋で。

そうですね。赤ちょうちんです。
東京浅草 江戸手描提灯 提灯屋.com

赤提灯の特長

1,文字だけで食欲をそそる、という社会共通認識がある。
2,光る
3,手描きのため一品から均一価格(のぼりは版作成が必要なので少数ほど割高)
4,日本の伝統工芸

海外に紹介したい日本の文化です。
赤ちょうちんに白縁、太黒字という最もオーソドックスなデザイン。
注文から2週間ほどで到着。
こういう一品物だと
人力のほうが仕事も早いです。

中に自前のこのランタンを入れて


完成



なんとリバーシブル仕様なので、

「昆虫料理」としても使えます。
虫フェスなどでも使いたいですね。


皆様
美味しい昆虫を用意してお待ちしております。


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いつもご覧下さりありがとうございます。
沢山のアクセスを頂きまして、

虫関係のブログで妙に検索上位になってしまい、
単に昆虫の名前を調べたかっただけの方に
誤爆するという痛ましい事故が頻発しているようです。

とはいえ
検索したのはあなたですので、
事故とは言え停車中の当ブログに追突されても
私が謝罪する言われはないと思っております。

ともあれ、事故に遭遇したのも何かのご縁ですし
心のダメージは諦めて建設的に参りましょう。

「虫の名前を知りたかっただけ」の方が当ブログに
たどり着いた際のデメリットとして「同定ミス」が挙げられます。

私が昆虫分類に関して未熟なため、当ブログの同定ミスはおよそ3%と、
他の昆虫ブログに比べ高めで推移しております。

このブログの公開にあたって、
「多くの虫屋さんに間違いを指摘して頂く」という目的がありますので
うまく機能しているとも言えるのですが、
虫の名前を知りたい方には、
要らない味見情報をムリヤリ刷り込んだ挙句
同定が間違っていたのでは、
さすがに貰い事故とはいえ胸が痛みます。

そこで、当ブログの同定に役だっている参考文献をリンクとしてご紹介しておきます。

日本の昆虫1400
「遭遇率に応じた1400種を厳選」
基本的な昆虫の同定には文一総合出版「日本の昆虫1400」を
使っております。
この図鑑は文庫本サイズで持ち運びも簡単、二冊で2100円と
驚きの安さ

しかも標本写真の図鑑が多い中
活きのいい生きた昆虫の写真を白バックで撮影、
しかも全ページフルカラーという大変贅沢な仕様です。
当ブログも途中から白バック撮影ですが、
これも実は猿マネであります。




この図鑑だけでもかなりの使えるのですが、
昆虫食の関係上、成虫よりも幼虫を多く食べる傾向が強いので、
鱗翅目幼虫の情報を強化するため

「イモムシハンドブック」
を併用しております。
これはイモムシ=鱗翅目幼虫に特化したハンドブックです。
文一総合出版のハンドブックシリーズは、独特の切り口と、
入門者向けの平易な説明文が魅力の新書サイズのフルカラー書籍です。



他にも「樹皮」「雑草の芽生え」「冬虫夏草」「イネ科」など
独特のいい切り口のラインナップです。
ニッチな書籍なので、価格は1000円台後半とやや割高感はありますが
嬉しくてついつい何冊も買ってしまい、いつの間にか専門書を超える出費になっている、
という「ハンドブック地獄」という恐ろしい現象も頻発しているようです。
私も亡者の一人です。
「ニッチなものは割高でもつい手を出してしまう」
若干のサブカル趣味をお持ちの方、特にお気をつけ下さい。

もう一つ、何度か登場していますが
現役皮膚科医が自らの人体実験をもって臨床事例をひねり出した
超体育会系医学書
「Dr.夏秋の臨床図鑑 虫と皮膚炎」


ダニがガッツリ皮膚に食い込んでいる所を切片写真にして紹介してくださったり
わりと攻撃性が低くあまり刺さないサソリに無理やり刺される、という事例の数々を
読んでいるうちに「本当に倫理観だけでこんなことを?楽しんでいるのでは?」と
新手のプレイを邪推してしまうほど、虫への愛と体を張った臨床写真に感服してしまいます。

専門書ということで、大幅に高価ですが、買って後悔していません。
虫による皮膚炎は虫を扱う上で避けては通れない道なので、
ぜひ最寄りの図書館に入れてもらいましょう。

もし昆虫食の文化について知りたかった場合は、

過去から現在までの昆虫食の歴史と分類について網羅した書籍
昆虫食の権威、三橋淳博士による
「世界昆虫食大全」


「昆虫食文化事典」


オススメします。

膨大な文献から作成した「目ごとの食用昆虫学名一覧」は必見です。
捕まえた昆虫の近縁種がどの地域、どの時代で食べられているか一目瞭然です。

昆虫の食べ方、捕り方にも学ぶ所が多いので、
昆虫食に興味がおありの方は一読をお勧めします。

まだまだ紹介したい書籍はありますが、また後々ということで。













「写真がよい」とのお褒めのコメントをいただくことがあり
大変嬉しいのですが
「一眼?」と誤解されているようなコメントがありましたので
当ブログの撮影環境を説明しておきます。

ちゃんとした虫屋さんのようなカメラ知識も設備もないのですが
気軽に虫ブログを始められる案内になればと思います。

カメラ
オリンパス製 XZ-1を使っています。


後述しますが、簡易スタジオのような所でほとんどの写真を撮っているので
事前に撮影条件を決めておき、カスタム登録しているので、
今のところこの条件では問題ありません。
AFが甘いので、MFの勉強にもなる(笑)スグレモノです。

簡易スタジオ
電球形蛍光灯と反射板を組み合わせた簡易スタジオです。
研究室のものを使わせていただいています。



反射板にはディンプル加工(つぶつぶ)がしてあり、
ディフューザー(白い透過性の布)もついているので
昆虫にありがちなテカリと白飛びを抑え、自然で美味しそうな昆虫を撮影することができます。
同時に、昆虫料理の撮影にも使えますので一石二鳥です。

三脚
「ゴリラポッド」を使っています。
コンパクトカメラなので、簡易三脚でも十分保持できます。
また、氷冷した昆虫が半分起きた「寝起き」を撮影するので、
虫が変な向きになった時でも自在に対応できるのが魅力です。

麻酔
エーテルなどの有機溶媒は食用に適さないので使いません。
二酸化炭素の装置などがあればラクなのですが、
基本的に氷冷麻酔をしています。低温になると「突っ伏した」状態なのですが
半分起きてくると脚を踏ん張り、上体が起きた状態になります。
起きたままうかうかしていると完全に起きて飛んでいってしまうので、
アシナガバチやキイロスズメバチではビビりながらの撮影となりました。

編集
コンパクトカメラの特徴を活かして、「寄る」のが好きなので
若干虫の前にカメラの影がうつりこんでしまいます。また、白飛びがキライなので
すこし暗めの仕上がりです。取り込んだ写真はAdobe Bridgeで軽く編集し、
解像度を落としてブログに挙げています。

蛇足
野外撮影においては、XZ-1はかなり酷い出来栄えです。(笑)
フルオートではNDフィルターも光量の調節もできず、AFも合わず
虫を撮影したいのにいつもあさっての方向にピントを合わせます。

マクロとスーパーマクロの切り替えも
何度もボタンを押さなくてはならず
よくシャッターチャンスを逃します。
中古25000円で買ったわりにはよく働いてくれるのですが。

次はとうとう一眼に手を出すべきか。悩ましいです。
PentaxのK-30が値下がりしていますね。
昆虫写真と料理写真しか撮らないので
ボディとWPマクロレンズだけでも買ってしまおうか

などなど

予算がないくせに妄想は膨らむばかりです。

今回は味見の話ではありません。
ご興味のない方はスルー推奨です。

当ブログのタイトル「蟲ソムリエへの道」は
今はまだ素人な著者が、
そのうち「蟲ソムリエ」になれたらいいな、
という願望をこめて命名しました。

では
「蟲ソムリエ」とは何になるということでしょう。

モヤモヤしていたので
ソムリエのことはソムリエに聞け、ということで



田崎真也さんの著書を読みました。
ソムリエは
まだ封を切っていないワインについて、
言葉だけの表現でお客さんに飲む決意をさせる仕事をしています。

味わえば一発で分かることを、
その前に言葉だけで伝える。

舌の確かさだけでなく、
言語での表現力が求められる仕事といえるでしょう。

そうなんです。蟲ソムリエもそうありたいものなのです。

では、
当ブログの過去のエントリを見てみましょう。

「ギンヤンマに似た味」
「典型的なコガネムシ味」

「何の味だよ!」とツッコミのコメントも頂いたようですが
全く仰るとおりです。
これではゼロ点です

「虫を食べたことのない人に虫を伝える表現力」が必要になります。

どうすれば身につくのでしょうか。

田崎真也さんの著書の中で
「五感を鍛えるトレーニング」が紹介されておりました。

「五感でキャッチした感覚を言葉に置き換えて記憶するテクニックを鍛える」
「物事を多面的・多角的に感じる能力が優れてくるとそれを表現する言葉も増える」
「表現力が豊かになるということは感受性も豊かになる」

いいことづくめではないですか。
味だけですと味覚に偏ってしまうので
五感全てを動員して

「虫の魅力を虫に興味が無い人に伝える言葉のトレーニング」
をやってみることにします。

実はこの本を読む前から
漠然とやっていたことなのですが、
ようやくその意味が分かってきたのでここにご紹介したいと思います。

1,カマキリの女性らしさ

フランスで出会ったカマキリがとても女性らしかったので、
言葉でどう表現すればいいか考えた結果「緑の浴衣の見返り美人」


という結論になりました。
こちら。

とてもセクシーです。

2,シロスジカミキリの顔
シロスジカミキリの成虫を捕まえた所、大変ワルそうな顔をしていました。
ワルそうなサングラスをかけて、でも髪はおさげ、というどこかユーモラスな風貌に見えてきました。
ということでコチラ。


3.エビガラスズメの蛹の合わせ
エビガラスズメの蛹はどこか女性的なラインがあり
髪の長い女性が着物を着たような感じを思わせます。
「ブータンの王女」という表現に落ち着きました。

こちら。


4,ニイニイゼミのマッチョイズム
ニイニイゼミの幼虫を捕まえた際、羽化が始まってしまいました。
狭い殻の中から大きく上体をそらし、膨らむ様は
胸部の6つに割れた腹筋六本脚も相まって
ボディービルディングの選手のようなマッチョイズムが溢れていました。

こちら。



5,オナガミズアオの風格
頭部に豊かな黄色の触角をつけ、どっしりとした風格の白いボディ。
体の各部に鮮やかなピンク色の差し色が入り大変見応えがあります。

これは直感的に理解しやすかったです。
コチラ。




6,タガメの脱皮
食用にするかどうかわからないのですが、タガメを飼育しています。
脱皮直後はいつものくすんだ茶色とは似ても似つかない鮮やかな色をしているのですが
なぜか幼虫脱皮は緑色、成虫脱皮はピンク色だったのです。
その蛍光っぽい色と透け感が何かに似ていないかと
探した結果、見つけました。なんだか成虫と幼虫の色の違いが説明できたかのようで
大変愉快な気分になりました。




このように
「昆虫の魅力を何か別の言葉で表現するトレーニング」は

昆虫を研究し、
一般にその魅力を発信する際にも使える力が身につくと思います。

逆に考えると、
「なんかムズカシイことしてるんだね」と思われてしまう研究者は
「専門用語を別の一般的な言葉で表現する」
トレーニングが不足してるのではないでしょうか。

虫に対する風当たりが強い昨今、
「言葉にして伝える技術」
虫と人とをつなぐ事になるのかもしれません。

このブログで磨くスキルとして、
大事にしたいと思います。

当ブログでは、
「昆虫学をベースとした昆虫食開発」を実践してきました。
その基礎段階として今までに176種類の昆虫の種・ステージ・調理法を比較し、
昆虫を食材とするにあたっての基礎的な情報が集めてきました。

が、

「昆虫食の最大の問題は昆虫に対する嫌悪感である」

多くの昆虫食界隈の人たちは考えています。

ENTO と名付けられたイギリスのプロジェクト


「アートでカッコよく、昆虫の姿を見えないようにして嫌悪感を無くする」

というものでした。

ですが、
「姿が見えるから昆虫に嫌悪感がある」という推測は
エビ・カニ・小魚などの「姿の見える食品」が
好んで食べられている事実と一致しません。

私の考えですが、
昆虫への嫌悪感はもうちょっと複雑で、
この製品は昆虫を破砕して「昆虫という認知をぼかす」ことで
昆虫っぽくない食品を創りだすで昆虫嫌悪感の回避に成功したのでしょう。

さて
「破砕昆虫入の昆虫っぽくない食品」は
2つの問題を持っています。

1つは調理の問題。
破砕すると昆虫の特色である歯切れのよい外皮の食感が失われてしまいます。
「えびはえびしんじょ以外ダメ」と言われると途端に味気なくなります。
昆虫食を食文化として定着させるためには
多様な食べ方も食品としての魅力になりますので、粉末一辺倒は避けたいところです。

2つめは認知の問題
「昆虫という好ましくない成分が混入している食品」が
果たして定着するでしょうか。それに継続的な付加価値がつくでしょうか。
食品に採用される昆虫は養殖モノになることは確実ですので
(採集品だと大きく生態系を破壊する可能性があります)
昆虫が入るということはそれだけ高価になるということです。

最近
コオロギバーなるものがアメリカで売られ
ニュースになりましたが
食べてみたところ甘くてとてもタンパク質補助食品とはいえませんでした。
「そのタンパク質はなぜダイズ(soyjoy)ではいけないのか」
という問いにも答えるものではなく、一時のブームに終わると考えられます

そのため「定着した常食」になるためには、
「昆虫は好ましい食品であること」という
根本的な昆虫に対する認知の転換が必要だと思います。

そこで、
「昆虫嫌悪症=entomophobia」とその克服について調べたのですが
収穫はいまひとつです。

Feelings Into Words

Contributions of Language to Exposure Therapy

クモに対する嫌悪は言語で詳細に表現することで低減する

という論文に行き着いたのですが、これもアメリカ人のタランチュラに対する嫌悪症の
論文で、日本の昆虫嫌いを反映したものとはとても言えませんでした。

昆虫食の伝統がある日本でなぜ近年、昆虫がここまで嫌われるようになったのか
年齢によって、種によって昆虫への嫌悪感が変遷するのはどんな要素が考えられるのか
昆虫ぎらいを再生産する構造にはどのようなものがあるのか
なぜ昆虫嫌いは本人の意志で克服できないのか


という「日本人独自のむしぎらい」に
先進国と昆虫の新たな関係性が見られると考えています。

ということでたちあげました
昆虫食研究スピンオフプロジェクト

「むしぎらい文化研究所」

twitter: Mushi_Girai  どうぞ末永くご贔屓に。

投稿者・研究者を募集しています。
一緒に日本の独自の新文化、むしぎらいについて
考えてみませんか?

というわけでしばらく更新止まっていたのは
コチラをやっていたからであります。お待たせしました。

ちなみに
一つの答えは既に出ています

「むしを食えばむしぎらいが克服できる」

これは紛れもない事実です。ヒトは単純なもので
美味しい生物はどうしても嫌いになれないのです。

ただ「食う前」に克服出来ればそれに越したことはありません。
ということで

「昆虫を食う前プロジェクト=むしぎらい文化研究所」

ご協力をお願い致します。













Mushi_Kurotowa
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プロフィール
HN:
Mushikurotowa 
性別:
男性
趣味:
昆虫料理開発
自己紹介:
NPO法人食用昆虫科学研究会 理事長
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2008年「なぜ昆虫に食欲がわかないのか」研究を開始
食べたらおいしかったので「昆虫食で世界を救う方法とは」に変更。
昆虫の味の記載から、昆虫の特性を活かしたレシピの開発、イベント出展、昆虫食アート展覧会「昆虫食展」まで、
様々な分野の専門家との協力により、新しい食文化としての昆虫食再興を目指す。

2015年 神戸大学農学研究科博士後期課程単位取得退学
テーマは「昆虫バイオマスの農業利用へむけたトノサマバッタの生理生態学的解析」
2018年よりラオスでの昆虫食を含めた栄養改善プログラムに専門家として参加
バーコード
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