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コメント欄にリクエストを頂きましたので
「昆虫を食べるリスクについて」
ここにまとめておきたいと思います。
元ネタとして、我々食用昆虫科学研究会のHPに
4回にわたって紹介しています。
より細かいことを知りたい方は、コチラをどうぞ。
私達哺乳類は、その名の通り
生後しばらくの間、食料を母乳に頼っています。
おっぱいへの吸い付きは本能行動ですので、
誰に教えられたわけでもありません。
母乳は完全栄養食ですので、これさえあれば
乳児はすくすくと育ちます。
ところが、
ずっと母乳というわけにはいきません。
母乳の原料は母親が食べた他の生物ですので、
少なくとも性成熟までに(実際はもっと早いですが)
他の生き物を食べないと子孫が存続できないのです。
そのため、
食べ始める時期、つまり離乳期には
新しいものを好む性質=neophilia(ネオフィリア)が増大します。
どんなものも口に入れ、食べようとするのです。
この時、親から与えられた
「本能にはない新しい食の情報」がインプットされます。
そして、
ある程度育ってしまうと、
生育にはそれまでにインプットした情報からなる「食品ホワイトリスト」
だけで十分ですので新たな食品を開拓する必要はなくなります。
逆に、
生育後に新たな食品を試すことはムダなリスクとなりますので
成長に従い新しい食品を忌避する性質=neophobia(ネオフォビア)が増大します。
アメリカの研究では、新しい文化を受容できる年齢、
ネオフィリアが強い年齢は7歳ぐらいと言われているそうです。
そこから考えると
食育は小さい時に行うほど効果があるでしょうし
大学生に食育をしても、まったく食生活が改善されないことも分かります。
同様に
離乳期、いわゆるneophilia期を過ぎた
あなたが
昆虫を食べようと思わないのはリスク管理上、
まったく妥当なことなのです。
逆に言うと、
昆虫を食べる人たちが「我々よりもゲテモノが得意だ」というわけでないのです。
あなたと同様に離乳期に大人から昆虫を与えられた結果、昆虫を好む文化を継承したといえるでしょう。
「野蛮で貧困なヒトが仕方なくタンパク源として食べた」というのは全くの偏見です。
最近、
様々な生物を食品とする中国から
「最も危険な食品」に卵かけご飯が選ばれる、というニュースがありました
(サルモネラ菌のリスクがあるので卵の生食をするのは日本ぐらいです。)
このことからも我々が
「必ずしも理性的な(低リスクな)食選択を行っていない」
ことが理解できるでしょうか。
話はそれますが
サルモネラ菌のリスクを減らすために
次亜塩素酸による殺菌洗浄、ワクチンの投与など、
本来サルモネラ菌保菌者であるニワトリの健康には関係ない
コストがかかっています。文化といえばそれまでなのですが
我々日本人も、殺して食べる肉食が野蛮と感じるのと同じように
食に対して貪欲で野蛮だ、という事実は知っておきたいものです。
では
あなたが「新たに」昆虫を食べる
ことへのリスクを考えてみましょう。
これは他の食品を新たに食べた時にも言えたことで、
実は幼少期のうちにこれらのリスクを克服してきたのです。
1,知識不足による事故や食中毒
昆虫には毒のあるものや危険なものがあります。
以前にまとめました。
2,管理不足による事故や食中毒
昆虫は(私見ですが)エビ・カニと同様に傷むのが早い食品です。
当ブログでは
必ず加熱殺菌をおすすめしているので
ヒト−昆虫共通感染症や共通寄生虫症は加熱殺菌ずみとして除外します
すると、
本来安全に食用になる昆虫でも管理の不徹底により
微生物の繁殖による毒素の生成や
自家融解(昆虫自身に含まれる酵素が、死後働くことで新たな物質が生成すること)
による食中毒に注意したいものです。
有名な例としてヒスタミン中毒があげられます。
ヒスタミンは低分子の物質で、
下に述べます「免疫反応」の情報伝達を行うために
健康な細胞で通常利用されています。
ところが、
微生物の繁殖や自家融解によりヒスタミンが増え、
また、
本人の健康状態によりヒスタミンへの感受性が増加した際に
ヒスタミンを含むものを食べることで
アレルギーのような食中毒状態になります。
なお、
ヒスタミンは熱に強い物質のため、加熱前の管理が重要になります。
原則として生きたものを調理し、すぐに頂くこと。
そして死んだ場合は必ず冷凍か冷蔵し、
食べるまで一貫して管理することが求められます。
3,アレルギー
個人レベルで異なる反応を起こすため
対応が厄介なのがアレルギーです。
そのため、
上記の一律な管理方法とは異なり、
個人での対応が求められます。
アレルギーのリスクはどの食品にもあります。
幼少期にアレルギーを発症せずくぐり抜けた方は
その
「食品ホワイトリスト」をそのまま使うことがリスク管理に重要です。
つまり「食べたことのある食品しか食べない」のです。
※様々な食品へまんべんなく触れることは
アレルギーの発症リスクを抑える効果があるので
一概に小品目の食べ物だけ食べていればいいわけではありません
また、
幼少期にアレルギー源となる「食品ブラックリスト」が発見できた方も
比較的幸せだといえるでしょう。
アレルギーの概念のない時代には、重篤なアレルギーによる
「謎の突然死」や「謎の虚弱体質」で悩まされた人も多かったことでしょう。
それらの人が、アレルギーを持たない人と同様の生活を営めるというのは
日本は恵まれた国といえます。
アレルギーは、
本来は外部からの病原体の侵入を防ぐ免疫応答のシステムが
過敏になることで起ります。
免疫にはその応答の仕組みと物質の違いで
沢山の種類が分けられますが
ここでは端折ってザックリと
免疫応答(ブラックリスト)
と
免疫寛容(ホワイトリスト)
で考えることができます。
免疫を司る重要なタンパク質「抗体」は
理論上全ての物質の立体構造に応じてオーダーメイドされ
ブラックリスト式に登録していきます。(免疫記憶)
そして、「すべての物質」のうち「自らに含まれる物質」
に対して応答する抗体は決して出荷してはいけません。
この仕組が暴走を起こしたのが「自己免疫疾患」という
という難病です。
次に
「自分のものではないけどなんでもない物質」
をスルーするスキルが必要です。これを「免疫寛容」
といいます。いわゆるホワイトリストです。
食物は一旦体に取り込み、消化して対外に排出するので
「自分のものではない物質」です。
ですが、ほとんどの物質は病原性ではないので
ブラックリストに入れてはいけません。この「免疫寛容」が
うまくいかず、免疫応答が過敏になってしまうことが、アレルギー反応なのです。
長くなりました。
あなたにとって
「ブラックリストに載っていない」ことが
昆虫を食べる上で重要な事になります。
ある調査によると
人は一生のうちに 数匹のクモやゴキブリを間接的に食べているそうですし
昆虫に触ることのない、昆虫が触ったものにふれない生活はほぼ不可能ですので、
ホワイトリストに入っている可能性は比較的高い生物種でしょう。
事実、私達は多くの方に試食していただきましたが
延べ1000人以上の試食者の中で、アレルギー応答を起こした方は2人です。
(本当にアレルゲンが昆虫なのかは調査中ですし、過去に昆虫を食べたことのある人が主に来場している可能性もありますので疫学的に確かとは言えませんが。)
食べたことのない、日常触れることのない海の甲殻類や深海魚に
アレルギーをもつ可能性が高いかもしれません。
(エビ・カニは最も多いアレルゲンの一つですね)
昆虫食は
アレルギーに個々人で気をつけて、
自己責任で、試せる方のみにオススメします。
医療機関ではアレルギーの程度を測定するテストがありますので、
昆虫食が普及した未来にはそのテストを受けることが普通になるかもしれません
さて
ここまでは
昆虫食の内在的なリスクを紹介しましたが、
間接的なリスクとして
「他人を経由するリスク」
が挙げられます
資本主義社会では
ウソを付くことによるペナルティがウソをついて得られる利益を上回る
限り、食品にウソがある可能性は少なくなります。
逆に、
ウソを付くペナルティよりも嘘をついて得られる利益が大きい場合。
例えば安値で買い叩かれ、嘘をつかないと経営が立ち行かない場合
例えば安月給で社会や雇用者に恨みを保つ場合
輸出先の国に恨みがある場合
食品にウソがまじります。
その時は、
他人を経由すればするほど、つまり加工されるほど
食品のリスクは高くなります。
異物混入や、悪意による毒物や刺激物の混入など、
リスクに限りありませんし、
実際に事故や事件も起こっています。
近頃は食品偽装問題で有名になりましたが、
ことアレルギーになると事態は複雑になります。
もし、ブラックタイガーアレルギーの方がクルマエビだと思って食べたら。
ならば
「生きたものを」「自分で養殖し」「自分で調理する」
というのは食品が他人を経由するリスクを下げる意味で有効なのです。
現在の日本に流通する食品は
日本固有のものはむしろ少ないですので
これから「日本の野生のものを摂取するリスク」
よりも
「他国の養殖されたものを摂取するリスク」が高くなる日が来るかもしれません。
「昆虫を食べるリスクについて」
ここにまとめておきたいと思います。
元ネタとして、我々食用昆虫科学研究会のHPに
4回にわたって紹介しています。
より細かいことを知りたい方は、コチラをどうぞ。
私達哺乳類は、その名の通り
生後しばらくの間、食料を母乳に頼っています。
おっぱいへの吸い付きは本能行動ですので、
誰に教えられたわけでもありません。
母乳は完全栄養食ですので、これさえあれば
乳児はすくすくと育ちます。
ところが、
ずっと母乳というわけにはいきません。
母乳の原料は母親が食べた他の生物ですので、
少なくとも性成熟までに(実際はもっと早いですが)
他の生き物を食べないと子孫が存続できないのです。
そのため、
食べ始める時期、つまり離乳期には
新しいものを好む性質=neophilia(ネオフィリア)が増大します。
どんなものも口に入れ、食べようとするのです。
この時、親から与えられた
「本能にはない新しい食の情報」がインプットされます。
そして、
ある程度育ってしまうと、
生育にはそれまでにインプットした情報からなる「食品ホワイトリスト」
だけで十分ですので新たな食品を開拓する必要はなくなります。
逆に、
生育後に新たな食品を試すことはムダなリスクとなりますので
成長に従い新しい食品を忌避する性質=neophobia(ネオフォビア)が増大します。
アメリカの研究では、新しい文化を受容できる年齢、
ネオフィリアが強い年齢は7歳ぐらいと言われているそうです。
そこから考えると
食育は小さい時に行うほど効果があるでしょうし
大学生に食育をしても、まったく食生活が改善されないことも分かります。
同様に
離乳期、いわゆるneophilia期を過ぎた
あなたが
昆虫を食べようと思わないのはリスク管理上、
まったく妥当なことなのです。
逆に言うと、
昆虫を食べる人たちが「我々よりもゲテモノが得意だ」というわけでないのです。
あなたと同様に離乳期に大人から昆虫を与えられた結果、昆虫を好む文化を継承したといえるでしょう。
「野蛮で貧困なヒトが仕方なくタンパク源として食べた」というのは全くの偏見です。
最近、
様々な生物を食品とする中国から
「最も危険な食品」に卵かけご飯が選ばれる、というニュースがありました
(サルモネラ菌のリスクがあるので卵の生食をするのは日本ぐらいです。)
このことからも我々が
「必ずしも理性的な(低リスクな)食選択を行っていない」
ことが理解できるでしょうか。
話はそれますが
サルモネラ菌のリスクを減らすために
次亜塩素酸による殺菌洗浄、ワクチンの投与など、
本来サルモネラ菌保菌者であるニワトリの健康には関係ない
コストがかかっています。文化といえばそれまでなのですが
我々日本人も、殺して食べる肉食が野蛮と感じるのと同じように
食に対して貪欲で野蛮だ、という事実は知っておきたいものです。
では
あなたが「新たに」昆虫を食べる
ことへのリスクを考えてみましょう。
これは他の食品を新たに食べた時にも言えたことで、
実は幼少期のうちにこれらのリスクを克服してきたのです。
1,知識不足による事故や食中毒
昆虫には毒のあるものや危険なものがあります。
以前にまとめました。
2,管理不足による事故や食中毒
昆虫は(私見ですが)エビ・カニと同様に傷むのが早い食品です。
当ブログでは
必ず加熱殺菌をおすすめしているので
ヒト−昆虫共通感染症や共通寄生虫症は加熱殺菌ずみとして除外します
すると、
本来安全に食用になる昆虫でも管理の不徹底により
微生物の繁殖による毒素の生成や
自家融解(昆虫自身に含まれる酵素が、死後働くことで新たな物質が生成すること)
による食中毒に注意したいものです。
有名な例としてヒスタミン中毒があげられます。
ヒスタミンは低分子の物質で、
下に述べます「免疫反応」の情報伝達を行うために
健康な細胞で通常利用されています。
ところが、
微生物の繁殖や自家融解によりヒスタミンが増え、
また、
本人の健康状態によりヒスタミンへの感受性が増加した際に
ヒスタミンを含むものを食べることで
アレルギーのような食中毒状態になります。
なお、
ヒスタミンは熱に強い物質のため、加熱前の管理が重要になります。
原則として生きたものを調理し、すぐに頂くこと。
そして死んだ場合は必ず冷凍か冷蔵し、
食べるまで一貫して管理することが求められます。
3,アレルギー
個人レベルで異なる反応を起こすため
対応が厄介なのがアレルギーです。
そのため、
上記の一律な管理方法とは異なり、
個人での対応が求められます。
アレルギーのリスクはどの食品にもあります。
幼少期にアレルギーを発症せずくぐり抜けた方は
その
「食品ホワイトリスト」をそのまま使うことがリスク管理に重要です。
つまり「食べたことのある食品しか食べない」のです。
※様々な食品へまんべんなく触れることは
アレルギーの発症リスクを抑える効果があるので
一概に小品目の食べ物だけ食べていればいいわけではありません
また、
幼少期にアレルギー源となる「食品ブラックリスト」が発見できた方も
比較的幸せだといえるでしょう。
アレルギーの概念のない時代には、重篤なアレルギーによる
「謎の突然死」や「謎の虚弱体質」で悩まされた人も多かったことでしょう。
それらの人が、アレルギーを持たない人と同様の生活を営めるというのは
日本は恵まれた国といえます。
アレルギーは、
本来は外部からの病原体の侵入を防ぐ免疫応答のシステムが
過敏になることで起ります。
免疫にはその応答の仕組みと物質の違いで
沢山の種類が分けられますが
ここでは端折ってザックリと
免疫応答(ブラックリスト)
と
免疫寛容(ホワイトリスト)
で考えることができます。
免疫を司る重要なタンパク質「抗体」は
理論上全ての物質の立体構造に応じてオーダーメイドされ
ブラックリスト式に登録していきます。(免疫記憶)
そして、「すべての物質」のうち「自らに含まれる物質」
に対して応答する抗体は決して出荷してはいけません。
この仕組が暴走を起こしたのが「自己免疫疾患」という
という難病です。
次に
「自分のものではないけどなんでもない物質」
をスルーするスキルが必要です。これを「免疫寛容」
といいます。いわゆるホワイトリストです。
食物は一旦体に取り込み、消化して対外に排出するので
「自分のものではない物質」です。
ですが、ほとんどの物質は病原性ではないので
ブラックリストに入れてはいけません。この「免疫寛容」が
うまくいかず、免疫応答が過敏になってしまうことが、アレルギー反応なのです。
長くなりました。
あなたにとって
「ブラックリストに載っていない」ことが
昆虫を食べる上で重要な事になります。
ある調査によると
人は一生のうちに 数匹のクモやゴキブリを間接的に食べているそうですし
昆虫に触ることのない、昆虫が触ったものにふれない生活はほぼ不可能ですので、
ホワイトリストに入っている可能性は比較的高い生物種でしょう。
事実、私達は多くの方に試食していただきましたが
延べ1000人以上の試食者の中で、アレルギー応答を起こした方は2人です。
(本当にアレルゲンが昆虫なのかは調査中ですし、過去に昆虫を食べたことのある人が主に来場している可能性もありますので疫学的に確かとは言えませんが。)
食べたことのない、日常触れることのない海の甲殻類や深海魚に
アレルギーをもつ可能性が高いかもしれません。
(エビ・カニは最も多いアレルゲンの一つですね)
昆虫食は
アレルギーに個々人で気をつけて、
自己責任で、試せる方のみにオススメします。
医療機関ではアレルギーの程度を測定するテストがありますので、
昆虫食が普及した未来にはそのテストを受けることが普通になるかもしれません
さて
ここまでは
昆虫食の内在的なリスクを紹介しましたが、
間接的なリスクとして
「他人を経由するリスク」
が挙げられます
資本主義社会では
ウソを付くことによるペナルティがウソをついて得られる利益を上回る
限り、食品にウソがある可能性は少なくなります。
逆に、
ウソを付くペナルティよりも嘘をついて得られる利益が大きい場合。
例えば安値で買い叩かれ、嘘をつかないと経営が立ち行かない場合
例えば安月給で社会や雇用者に恨みを保つ場合
輸出先の国に恨みがある場合
食品にウソがまじります。
その時は、
他人を経由すればするほど、つまり加工されるほど
食品のリスクは高くなります。
異物混入や、悪意による毒物や刺激物の混入など、
リスクに限りありませんし、
実際に事故や事件も起こっています。
近頃は食品偽装問題で有名になりましたが、
ことアレルギーになると事態は複雑になります。
もし、ブラックタイガーアレルギーの方がクルマエビだと思って食べたら。
ならば
「生きたものを」「自分で養殖し」「自分で調理する」
というのは食品が他人を経由するリスクを下げる意味で有効なのです。
現在の日本に流通する食品は
日本固有のものはむしろ少ないですので
これから「日本の野生のものを摂取するリスク」
よりも
「他国の養殖されたものを摂取するリスク」が高くなる日が来るかもしれません。
さて
怖い話になりましたが。最後に「QOL=生活の質を保つこと」の話です。
アレルギーを持ちながら生活する方にとって
「皆が食べているものを食べてはいけない」というのはストレスです。
また、
「似たものを食べる」だけでもそのストレスは低減します。
とある男の子が、親御さんの許可のもと、
バッタを食べる会に参加しました。
その子はエビアレルギーで、エビを食べることができないので
バッタを食べに来たそうです「コレが海老の味だよ!」と言われた男の子は
とても満足気でした。
このように、代替食としての昆虫も
昆虫食を採用する上でのメリットになります。
以前の調査で、味覚センサーによる解析から
ウナギはハチノコに似ていることが分かりました。
ハチノコは養殖の難しい昆虫なので、
更に味の似ている、
鱗翅目の幼虫が、ウナギの代替食として望ましいと考えられます。
そこで考えた
「土用のむしの日」を思いつきました。
この度は、さらに器を「ホンモノに」
パワーアップして作成してみました。
イナゴの代替食としてのトノサマバッタの佃煮
ウナギの代替食としてのエリサンとオナガミズアオの蒲焼き
ウナギの肝吸いの代替食としてのオオスズメバチ前蛹のお吸い物
いかがでしょうか
「20年前はこんなものキモくて食えないと思っていたんだけどね」
と思い出話になるような、
科学的に裏付けがあり、文化的に豊かな食としての導入を目指したいですね。
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この記事にコメントする
ありがとうございます
アレルギーを含むリスクについて記載頂きありがとうございます。
勉強になります。
しかし、エビやカニのアレルゲンの1つであるトポロミオシンは、既に、蜂の子、いなご、カイコなどの昆虫に含まれていることが分かっており、蜂の子を始めて食べる場合でもアレルギーを起こすと思われます。
バッタを食べた甲殻類アレルギーのお子さまがいらっしゃったとの事ですが、危険とおもいました。
全てのリスクは取り除けませんが、今後研究が進む事を期待してます。
勉強になります。
しかし、エビやカニのアレルゲンの1つであるトポロミオシンは、既に、蜂の子、いなご、カイコなどの昆虫に含まれていることが分かっており、蜂の子を始めて食べる場合でもアレルギーを起こすと思われます。
バッタを食べた甲殻類アレルギーのお子さまがいらっしゃったとの事ですが、危険とおもいました。
全てのリスクは取り除けませんが、今後研究が進む事を期待してます。
Re:ありがとうございます
コメント再度ありがとうございます!
確かにトロポミオシンは節足動物に多く含まれ、人体に含まれないので
アレルゲンになりやすいタンパク質ですね。
ただ、エビ・カニアレルギーの方の
トロポミオシンの抗原部位が、エビ・カニ特異的な構造か、昆虫と共通の構造かで
交叉反応が起こるリスクは大きく変わります。その検査が先にあったほうが良かったですね
そのため、子供の場合は必ず親御さんの許可のもと行うべきです。
我々の試食会では
通常、エビ・カニアレルギーの方はご遠慮いただいています。
また、
今までアレルギーの無い方が
食べ慣れた食品に対して突然発症することもあり、完全リスク回避は難しいのが現状です。
逆にアレルゲンを低量摂取する脱感作療法もあります。
なので、
アレルゲンの候補物質を摂取しないよう一生を過ごす、という選択は
同時に多くの人生の楽しみを奪うことになります。
そのため、
アレルギーの種類や程度に合わせた様々な手段を提供することは、
食品リスク上大事なことで、すし
後半の「ヒトによるリスク」を減らせる「自家養殖」は
昆虫食の有利な点だと思います。そのためリスクをきちんと明示し、管理しつつ
研究を推進したいと思っています。アドバイスありがとうございます
確かにトロポミオシンは節足動物に多く含まれ、人体に含まれないので
アレルゲンになりやすいタンパク質ですね。
ただ、エビ・カニアレルギーの方の
トロポミオシンの抗原部位が、エビ・カニ特異的な構造か、昆虫と共通の構造かで
交叉反応が起こるリスクは大きく変わります。その検査が先にあったほうが良かったですね
そのため、子供の場合は必ず親御さんの許可のもと行うべきです。
我々の試食会では
通常、エビ・カニアレルギーの方はご遠慮いただいています。
また、
今までアレルギーの無い方が
食べ慣れた食品に対して突然発症することもあり、完全リスク回避は難しいのが現状です。
逆にアレルゲンを低量摂取する脱感作療法もあります。
なので、
アレルゲンの候補物質を摂取しないよう一生を過ごす、という選択は
同時に多くの人生の楽しみを奪うことになります。
そのため、
アレルギーの種類や程度に合わせた様々な手段を提供することは、
食品リスク上大事なことで、すし
後半の「ヒトによるリスク」を減らせる「自家養殖」は
昆虫食の有利な点だと思います。そのためリスクをきちんと明示し、管理しつつ
研究を推進したいと思っています。アドバイスありがとうございます
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プロフィール
HN:
Mushikurotowa
HP:
性別:
男性
趣味:
昆虫料理開発
自己紹介:
NPO法人食用昆虫科学研究会 理事長
このブログは以下に移動しました。http://mushi-sommelier.net
2008年「なぜ昆虫に食欲がわかないのか」研究を開始
食べたらおいしかったので「昆虫食で世界を救う方法とは」に変更。
昆虫の味の記載から、昆虫の特性を活かしたレシピの開発、イベント出展、昆虫食アート展覧会「昆虫食展」まで、
様々な分野の専門家との協力により、新しい食文化としての昆虫食再興を目指す。
2015年 神戸大学農学研究科博士後期課程単位取得退学
テーマは「昆虫バイオマスの農業利用へむけたトノサマバッタの生理生態学的解析」
2018年よりラオスでの昆虫食を含めた栄養改善プログラムに専門家として参加
このブログは以下に移動しました。http://mushi-sommelier.net
2008年「なぜ昆虫に食欲がわかないのか」研究を開始
食べたらおいしかったので「昆虫食で世界を救う方法とは」に変更。
昆虫の味の記載から、昆虫の特性を活かしたレシピの開発、イベント出展、昆虫食アート展覧会「昆虫食展」まで、
様々な分野の専門家との協力により、新しい食文化としての昆虫食再興を目指す。
2015年 神戸大学農学研究科博士後期課程単位取得退学
テーマは「昆虫バイオマスの農業利用へむけたトノサマバッタの生理生態学的解析」
2018年よりラオスでの昆虫食を含めた栄養改善プログラムに専門家として参加
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